Neuro-musculoskeletal modeling reveals muscle-level neural dynamics of adaptive learning in sensorimotor cortex|bioRxiv(2024)
Travis DeWolf, Steffen Schneider, Paul Soubiran, Adrian Roggenbach, Paolo Muratore, Mackenzie Weygandt Mathis
DOI: https://doi.org/10.1101/2024.09.11.612513
Q.予測誤差はどの脳領域で見られるのか?
層に関してはGeorg B Kellerらの研究を踏まえてLayer 2/3決め打ち
mesoscope imagingで一次運動野(primary motor cortex; M1)と一次体性感覚野前脚領域(fS1)の同時記録
Q.その予測誤差はどの座標系なのか?
感覚なのか運動なのか
感覚でも、純粋な固有受容感覚(proprioception)なのか、手の位置やその変化方向なのか
運動でも、個々筋肉の収縮なのか、実際にスティックに加えられる力の強さなのか
行動のモデルを介した神経活動の推測
CEBRAを用いたlatent spaceの推測
行動タスク:joystick task
joystickを操作して報酬がもらえる位置に動かす
Somatosensory Cortex Plays an Essential Role in Forelimb Motor Adaptation in Mice | Neuron (2017)と基本的に同じ
通常時は引っ張るだけで報酬がもらえる
摂動(perturbation)条件では横方向に力がかかるのでこれを補正する必要がある
摂動(perturbation)のスタートは位置で決まっており、100 msで終了
セッションは通常75 trial→摂動150trial→通常(Washout)75trial
Naa_tsure.iconMotor adaptaionのことを考えると、条件が変化した初期に予測誤差(Prediction Errors)が見られるはず。
結果
Joystickの軌道は、摂動条件で力の方向に流され、Washoutで反対方向に軌道がそれた。
この差分を定量化すると、特に条件が変化した直後に大きく、徐々に修正されていた。
これは予測誤差(Prediction Errors)に基づいた内部モデルの更新モデルで上手くFitできる
Naa_tsure.icon軌道にFitさせるようにパラメータを探索してるっぽい
このフィットさせたモデルから神経活動(予測誤差と制御シグナル)の予測が計算できる。
Naa_tsure.iconこれはTrial間レベルでの更新をモデル化している。このTrialの短さだとOnlineLearningは少ない?
全細胞の神経活動をPSTHで摂動が与えられるタイミングで合わせると、S1/M1ともに特に条件が変化した直後に通常時と比較して大きな応答が見られた
またEpoch間の神経ダイナミクスの変化を見るために、CEBRAで次元削減してこれの変化を調べた
Session全体を使ってトレーニングすると、Epochごとにlatent spaceの異なる位置に移動した
これはCEBRAのTimeを使っている(行動は含まない)
次にEpoch間におけるこの低次元の神経ダイナミクスの変化を調べると、S1で条件が変化した直後で通常時(baseline)と異なるダイナミクスが見られた。
一方でM1では大きな変化は見られなかった。
ここではCEBRAのBehaviorを使っている
Naa_tsure.icon行動が変化しているのに神経ダイナミクスに大きな変化が見られないのは面白いけど不思議。摂動に対する修正はM1で表現されていないのか?
Naa_tsure.iconこのFig3-e.のChanges in consistencyというのが厄介だけどおそらく下記の感じ
EpochごとにCEBRAでTrial中の神経活動(2 s)を次元削減(32 dim)
この時点で32次元の空間に2 sを分割したbinの数だけの点がある(平均埋め込み)
この点を使って他のEpochにおける同様の点を線型回帰で予測する(相互線型回帰)
この予測におけるR^2値を両方向で平均し、神経ダイナミクスの一貫性を評価する
Naa_tsure.icon線形で予測できないような変化を示すなら、それは神経ダイナミクスがEpoch間で一貫していないと判断するってことだと思う
この予測誤差(Prediction Errors)はどの座標系で計算されているのか?
霊長類(primate)のS1やM1においては、低次や高次の特徴に応答する神経細胞が見つかっている
Motor cortex: Neural population dynamics during reaching | nature (2012)
Somato-motor: Postural Representations of the Hand in the Primate Sensorimotor Cortex|Neuron(2019)
マウスにおいては、EMGsと相関する神経活動は見つかっているが、高次低次までは不明
Naa_tsure.icon受動的な姿勢変化に関しては、高次の表現が見つかっている
Peripersonal encoding of forelimb proprioception in the mouse somatosensory cortex | Nature Communications (2023)
neuro-musculoskeletal modelを作って、高次低次の特徴と神経活動の関連を調べる
MusBioMaus
筋骨格モデルを使うことでマウスの52の筋肉の活動を推測できる
マウスは小さいので直接EMGsでこれらの計測するのは難しい
手順
DeepLabCutで3D空間での位置、関節の角度を推定
Inverse Kinematicsを使ってモデルでマウスの行動を再現する
モデルの上で制御信号と感覚Feedbackを計測
一般化線形モデル(Generalized Linear Model; GLM)で高次低次の特徴と神経活動の関連を調査
S1, M1ともに高次、低次の特徴に応答する細胞がいる
S1でも制御信号に相関する細胞がいるし、M1にもjoint angleに相関する細胞がいる
Naa_tsure.iconどのレベルでの学習が起こるのかが気になる
Trial内でのOnline Learning
腕を動かしている途中に軌道修正
1Trialが500 ms以内で摂動(perturbation)は100 ms
摂動(perturbation)を与えた初回の軌道がわからないので判断できない
Trial間での補正
前回のエラーをもとに今回の腕の軌道を修正
固定の試行間隔(inter-trial interval; ITI)はないが、例を見ると数秒ぐらい
摂動(perturbation)を与えて最初の10Trial平均軌道から90-100Trialの平均軌道の方が補正ができている
日をまたいだ補正
今回はこれの解析は行っていない
Naa_tsure.iconマウスが報酬を得られたのが65%なのは気になる
行動タスクは通常と摂動(perturbation)条件でそれぞれ100Trial
つまり摂動(perturbation)条件を全部ミスっても50%はもらえる
摂動(perturbation)条件(とWashout)でかなりミスってるのでは?
Naa_tsure.iconMackenzie Weygandt Mathisさん、博論の時点で似たモデルをベースにしてるのブレてなくてすごい
Naoshige Uchida Labでの仕事
Naa_tsure.iconCa++シグナルをDeconvolutionしてスパイク(Spike)を推測して、こちらの値を解析しているのはなんでなんだろう。
信頼度が下がるイメージだけど、Vectorized instructive signals in cortical dendrites during a brain-computer interface task | bioRxiv (2023)でも同様の操作をして評価してる
計測している位置が広かったりするから、それによる輝度変化の潰れみたいなのを解消しようとしてる?